Miyashita Mariko

2013年9月アーカイブ

デッサン

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先日、ただひたすらにデッサンをしていました。

 

本画を描く前に、ラフスケッチやクロッキーなどをしてそこから形を起こすことをしますが、それはとても簡素なものです。

しかしデッサンは、ある程度時間をかけてじっくり描写をします。

デッサンは絵を始める入門時に形を捉える基礎画力をつけるために誰もが経験するものです。

鉛筆と紙というこの2種類のどこにでもあるもので作り出す絵画ですが、とても奥深いものです。

 

美しい形・正確な形をとらえるのに、自分の引いた一本の線を信用してそこから形作るところから始まるのがデッサン。

しかしその線にも誤りがあります。

 

デッサンしていて時に「形が狂って見える」ことがある。

その時にただ描き進めるだけでは何にもならない。

間違いに気づき、訂正し、そしてまた正しいと思われる線を引く。

自分の引いた線を正当化することなく、誤りに気付いて素直に直すことがデッサンの基本だと思っている。

モチーフに向き合う度に思うことは、常に素直に感じたままにということもあるが、自分の誤りに気付いた時にも素直に受け入れて訂正する気持ちを持ち続けること。

 

信じることと疑うことのバランスをとることがデッサンでもある。

 

時に絵を描いていると自分が表現者であるという一種の傲りが体に染みついてきます。それがデッサンをすると、目の前の対象に対して謙虚であれという初心を思い出して清々しい気持ちになります。

 

時々初心に帰って地道にじっくりデッサンをするのもいいことです。

花が枯れるまで見つめることで花の命の経過と時間の流れも心に響き、何を描くのか?という単純で複雑な問いかけをされてるようでもありました。

竹内栖鳳展

予てより心待ちにしていた竹内栖鳳の展覧会を見に行ってきました。

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竹内栖鳳の作品で特に有名なのは「斑猫」かと思います。

 

竹内栖鳳の動物描写は秀逸で、その触感や体温、吐息まで感じます。

よく観察するとそのフォルムは必ずしも正確とは言えませんが、それ以上のリアリティーがあります。

 

形の正確さを超えたリアリティーは感覚に直に訴えてきます。

 

 

 

ただただ感動して帰ってきました。

また、MOMATの常設展(収蔵品展)も同時に入れるのでよかったです。

 

おかげでずいぶん長く美術館にいました。

 

 

美術館の外に出た時にはすっかり日が暮れていてビックリしました。

夏の制作

夏の間は秋の院展の制作にかかりきりになり、ずっとご無沙汰しておりました。

今年の秋の院展の作品は、パリの風景を描いています。

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>> 東京都美術館内での出品作業の様子です。

額屋さんに額を付けてもらって、提出します。

この瞬間、いつもドキドキするのですが、出品してしまうとあっという間です。

 

今年はタイムスケジュールをうまく組めずに搬入当日の朝まで描いていたりしました。

それでもなんとか作品はできあがり、美術館に展示してもらえることになりました。

 

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院展出品作品(第2室)

「限りの空」

 

パリの街区型住居の中庭を望む風景。

街区型住棟によって切り取られた空はより深く青く、光はより強く、色はより鮮やかに感じられた。あの際限なく広がる大空からは想像できないほどの深さを感じる。

限られた空間から望む美しい空。限りがあるからこそ見えるものがある。気付くものもある。色褪せた目先の現実を表す影、その先には狭いながらも広がる世界がある。

 狭い回廊(コリドール)の明り取りの箱庭から望む空は人知れずこっそり光の当たる場所。

暗く狭い路地を抜けてそこにたどりついた時、何にも代えがたい宝物を見つけたような気持ちになった。

 

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会期は16日まで、東京都美術館にて開催中です。

ご高覧賜れましたら幸いです。

宜しくお願いいたします。

 

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再興第98回院展

東京展

9月1日(日)~16日(月・祝)

会場:東京都美術館(上野公園)

(最終日16日は午後1時30分までの入場、午後2時30分閉場)

入場料(税込)一般900円